無垢材オークのメリット・デメリットとは?無垢材とオーク材との違い、正しいお手入れ方法を解説
「木の温もりを存分に感じられるマイホームで暮らしたい」
「新築住宅を建築するなら木にこだわりたい」
新築住宅に無垢材を採用し、木の温もりを感じながら暮らしたいと考えている方もいるかもしれません。
ただ、無垢材といっても種類はさまざまで、それぞれ特徴も異なります。
どのような無垢材を選ぶべきか、悩んでしまうのも無理はありません。
無垢材の中でも人気が高いのが「無垢材オーク」です。
「無垢材オークと無垢材やオーク材はどのように違うの?」
このように、無垢材やオーク材との違いがわからない方もいるのではないでしょうか。
今回の記事では、無垢材オークのメリット・デメリットや無垢材とオーク材との違い、正しいお手入れ方法を解説します。
木の温もりや自然の香りに包まれながら暮らしたい方、木にこだわった新築住宅の建築をしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事のポイント
- 無垢材オークとは
- 無垢材オークのメリット・デメリット
- 無垢材オークの正しいお手入れ方法をご紹介します。
目次
無垢材オークとは
無垢材を採用した住まいの中でも、人気が高い「無垢材オーク」。
無垢材オークとは、オーク材を無垢材として使用したものです。
オーク材と無垢材の違いは、以下のとおりです。
【オーク材と無垢材】
・オーク材:広葉樹の一種/日本で多く使われているのは「ミズナラ」
・無垢材:天然木から一枚の板として切り出して加工したもの
無垢材オークは「ミズナラなどの天然木から一枚の板として切り出して加工されたもの」を指します。
無垢材オークは、床材に使用されることが多いのが特徴です。
無垢材と対照的なのが「集成材」です。
集成材は、天然木から複数の小さな木材を切り出し、接着剤で貼り合わせて加工したものを指します。
ただし、集成材に使われる接着剤には、レゾルシノールやホルムアルデヒドなどの化学物質が使われていることも。
化学物質は、シックハウス症候群を引き起こす可能性もあります。
シックハウス症候群の主な症状は、以下のとおりです。
【シックハウス症候群の主な症状】
・目:かゆい・チクチクする
・鼻:鼻詰まり・鼻水が出る
・皮膚:顔や手が乾燥する・かゆい
・のど:乾燥・咳が出る
・神経:頭痛・吐き気
このように、集成材に含まれる化学物質によって、家族が健康被害に悩むこともあります。
住まいで起こる健康被害から家族を守るには、構造体に使われている建材の選び方が重要です。
無垢材を採用することで、木の温もりを感じながら快適に暮らせるようになるでしょう。
【参考】
厚生労働省|科学的根拠に基づくシックハウス症候群に関する相談マニュアル(改訂新版)
無垢材オークのメリット7選
無垢材オークのメリットは、以下の7つです。
無垢材の選び方で悩まないために、オークの特徴や魅力を押さえましょう。
傷がつきにくい
無垢材オークは、傷がつきにくいのが特徴です。
木材を大きく分類すると「針葉樹」と「広葉樹」の2つです。
針葉樹は柔らかさや肌触りが魅力ですが、傷がつきやすくなるのが難点。
一方でオークは、広葉樹に分類されます。
広葉樹は、針葉樹に比べて堅い木材であるため、傷がつきにくく頑丈です。
フローリングに使用されることも多い無垢材オークですが、時には物を落とすこともあるでしょう。
衝撃に強い無垢材オークを選べば、傷に関する悩みも軽減することが期待できます。
木目が美しい
無垢材オークといえば、木目の美しさも魅力の1つです。
木目の美しさからオークを採用する方もいます。
ただし、無垢材オークには3つの種類があり、それぞれ木目の特徴が異なります。
無垢材オークの木目は、以下の3種類です。
【無垢材オークの木目】
・板目(いため):数種類の曲線がある木目
・柾目(まさめ):直線的な木目
・虎斑(とらふ):虎の毛に似た模様の木目
無垢材オークの木目で多いものは「板目」です。
板目はシンプルな木目なので、家のテイストとも合わせやすく飽きがこないのが特徴です。
「板目」は「柾目」「虎斑」と比べて切り出される量が多いため、価格が安い傾向があるのも嬉しいポイント。
住まいに無垢材オークを採用したい方は、木目の美しさにもこだわってみてはいかがでしょうか。
インテリアにも馴染みやすい
無垢材オークは、インテリアにも馴染みやすいのが魅力です。
木材の種類によって、白味がかった色や深いブラウンなど色味が異なります。
無垢材オークはベージュに近い色味なので、どのようなインテリアテイストとも合わせやすいのが特徴です。
インテリアにこだわりたい方、模様替えをしてもおしゃれな部屋にしたい方は、無垢材オークが最適です。
ナチュラル・モダン・北欧など、部屋ごとにインテリアテイストの変化を楽しみたい方も、
無垢材オークを検討してみてはいかがでしょうか。
経年変化を楽しめる
無垢材オークは、経年変化も魅力の1つです。
新築住宅の建築から月日が経つごとに、無垢材オークの見た目や質感に変化が起こります。
ベージュ系の色味から、黄色い色味に変化したり濃い色に変化したりします。
木材に艶が出たり木目に変化が見られたりすることも。
無垢材オークの経年変化によって、住まいの雰囲気を楽しめるでしょう。
ただし、美しさを保つためには適切なお手入れを行う必要があります。
日々のお手入れは、乾拭きをしたり掃除機でゴミを除去したりするのが最適です。
表面に塗装が施されてる場合は、塗装材に適した方法でお手入れを行わなければなりません。
塗装材ごとにお手入れ方法は異なるので、無垢材オークに使われている塗装材を明確にすることも大切です。
お手入れの手間がかからない
無垢材オークはお手入れの手間がかからないので、できるだけ家事の負担を少なくしたい方にぴったりです。
日々のお手入れは、ホウキや掃除機でゴミを除去したり、乾いた布や雑巾で乾拭きを行ったりするのが最適です。
無垢材は水に弱いため、水拭きを毎日行う必要はありません。
無垢材オークを水拭きすることで、シミができたりカビが生えたりすることもあります。
しかし、床材に無垢材オークを採用している場合は、食べ物や飲み物などの液体をこぼすこともあるでしょう。
無垢材オークに液体が付着したときは、雑巾などで水拭きを行いましょう。
ただし、雑巾に水分が含みすぎていると、シミやカビの発生などのトラブルを招くことも。
水拭きを行う際は、固く絞った雑巾でお手入れをしましょう。
防虫効果が高い
無垢材オークは、防虫効果の高さもメリットです。
無垢材オークには、防虫効果が高い「タンニン」という成分が含まれています。
住宅に木材を使用しているとシロアリ被害に悩むことも。
シロアリ被害が起こると、スムーズに扉の開け閉めができなくなったり、床がきしんだりするなどの症状が起こります。
さらにシロアリによる木材の侵食が進むと、住宅の耐久性が低下します。
地震などの自然災害が発生した場合、倒壊リスクが高まる恐れも。
住宅の耐久性を考慮すると、シロアリを寄せつけない対策が重要です。
無垢材オークには、シロアリ以外の害虫を寄せつけない効果もあります。
色味や木目だけではなく、害虫対策もあわせて無垢材を選ぶと良いでしょう。
他の広葉樹と比べて価格が安い傾向がある
無垢材オークは、他の広葉樹と比べて価格が安い傾向があります。
「無垢材は価格が高い」というイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。
しかし、無垢材にはさまざまな種類があり価格は異なります。
無垢材オークは、重さや硬さが特徴的な木材である広葉樹に分類されます。
無垢材オークは広葉樹の中でも価格が安いため、費用を抑えて無垢材を採用できるのが魅力です。
ただし、オークの木目にこだわりたい方は注意が必要です。
木目の中でも希少性が高い「柾目」「虎斑」を採用すると、価格も高額になります。
同じ無垢材オークでも、価格帯に差がある点を押さえておきましょう。
デザイン面と費用面を両方考慮した上で、無垢材オークを採用するかを決めましょう。
無垢材+匠の技でつくる注文住宅「無垢のめぐみ」
無垢材オークのデメリット5選
無垢材オークのデメリットは、以下の5つです。
無垢材選びで失敗しないように、デメリットまで理解しておきましょう。
熱が伝わりやすい
無垢材オークは、熱が伝わりやすいのがデメリットです。
木材は、他の建築材料の中でも熱の伝わりやすさ(熱伝導率)が小さいといわれています。
一般財団法人住宅・建築 SDGs推進センターからは、材料の熱定数表が公表されています。
主な材料の熱伝導率は、以下のとおりです。
【材料の熱伝導率λ】※単位:W/(m・K)
・鋼:55
・コンクリート:1.6
・しっくい:0.74
・土壁:0.69
・タイル:1.3
・天然木材:0.12
数多くある建築材料と比べても、天然木材は熱が伝わりにくいことがわかります。
しかし、無垢材オークは木材内部に空気を多く含んでいないため、熱の影響を受けやすいのが特徴です。
特に、床材に使われることが多い無垢材オーク。
冬は足元が冷えやすい傾向がありますが、無垢材オーク自体も冷たさが増し寒さを感じやすくなります。
冬仕様の靴下やスリッパを履くなど、冬場は足元の寒さ対策が重要です。
【参考】
一般財団法人住宅・建築 SDGs推進センター|材料の熱定数表
水分に弱い
無垢材オークは、水分に弱いのが特徴です。
床材に無垢材オークを採用する場合、食べ物や飲み物をこぼすケースもあるでしょう。
無垢材オークが水分を吸収することで、木材が膨張したり収縮したりします。
木材が反るなど、変形が起きてしまうことも。
ただし、無垢材オークだけが水分に弱いわけではありません。
「無垢材=水に弱い」という点を押さえておきましょう。
万が一、無垢材が水濡れしまった場合の対策について理解することが大切です。
無垢材の種類によって水濡れ時の対策が異なるため、新築住宅のプランニング時に住宅のプロに相談すると安心です。
表面にささくれが目立つこともある
無垢材オークの表面にささくれが生じ、目立つこともあります。
長く住み続けていると住居の補修が必要となるように、無垢材にも何らかのトラブルが生じることも。
無垢材オークの表面にささくれがある場合はサンドペーパーを用意し、ささくれがある場所を軽く擦ると目立たなくなります。
しかし、サンドペーパーで強く擦りすぎると、ささくれが目立ったりトゲができてしまったりするので注意しましょう。
また、無垢材オークの表面に塗装をしているかしていないかによって、補修方法は変わります。
無垢材オークの状態にあった方法で補修をしましょう。
定期的にメンテナンスが必要になる
無垢材オークは、定期的にメンテナンスが必要となります。
日々のお手入れは、ホウキや掃除機でゴミを取り除いたり乾拭きをしたりするので十分です。
しかし、無垢材オークを含む無垢材は、水分に弱いのが特徴です。
気づかないうちに、無垢材オークが水分を吸収してしまう可能性もあります。
無垢材の水濡れを放置してしまうと、変色や劣化などが進行することもあるので、水濡れを防止するためにワックスをかけるなどの対策が必要となります。
無垢材の種類や塗装材に適した方法で、定期的にメンテナンスを行いましょう。
転倒時に衝撃を受けやすい
無垢材オークは、転倒時に衝撃を受けやすくなります。
無垢材の中でも広葉樹に分類される無垢材オーク。
広葉樹は、針葉樹に比べて堅く傷がつきにくいのがメリットです。
無垢材オークも表面に傷がつかないのが魅力ですが、転倒した際に衝撃を受けやすくなります。
特に、小さな子どもや高齢者と同居する方は、住居内で大怪我を招く恐れもあるでしょう。
住居内での転倒を防止するために、段差をなくしたり目印を置いたりするのも効果的です。
無垢材オークの正しいお手入れ方法
無垢材オークの正しいお手入れ方法は、以下のとおりです。
機能性とデザイン性を維持するためにも、無垢材オークのお手入れ方法に関して理解を深めましょう。
日々のお手入れ
無垢材オークの日々のお手入れは、ホウキや掃除機でゴミを取り除いたり乾いた布で乾拭きをしたりするのが有効です。
無垢材オークを含む無垢材は、水分に弱いのが特徴です。
水拭きを行うと、木材が変色したり劣化が進行したりすることも。
汚れを拭き取る場合は、乾いた布や雑巾を使用しましょう。
ただし、頑固な汚れが付着している場合は、塗装材に合わせて別の対策が必要となります。
頑固な汚れが付着した際のお手入れ
無垢材オークといえば、水分が弱点といえます。
お手入れ時は、乾いた布で汚れを取り除くのが最適。
ただ、食べ物や飲み物、油汚れなど、時には頑固な汚れが付着することもあるでしょう。
万が一、乾拭きでは落ちない頑固な汚れが無垢材オークに付着した場合は、中性洗剤を薄めた水を布に含ませて拭き取りましょう。
水拭きをする際は、雑巾などの布を堅く絞るのがポイントです。
1年に数回のお手入れ
無垢材オークを採用する場合は、無塗装のものと塗装されているものがあります。
水分による劣化の影響を受けやすいため、塗装されている場合が多いでしょう。
塗装された無垢材オークの場合は、1年に数回ワックスをかけるなどのお手入れが必要となります。
ただし、ワックスを塗る場合は、無垢材の種類にあったものを選ぶのが重要です。
無垢材の特徴やオイルの種類を考慮した上で、適切なワックスを選びましょう。
【施工事例】オークの床材を採用した木の温もりに包まれた無垢の家
こちらは、矢板市M様邸です。
天井やフローリングに無垢材を採用し、木の温かみを感じられる理想のマイホームが完成しました。
ペットと一緒に暮らすM様がこだわったのは、フローリングの床材です。
フローリングには、家族とペットどちらにも優しい「オーク材」を使っています。
無垢材オークに包まれた住まいで自然の温もりを感じて暮らしましょう!
今回は、無垢材オークのメリット・デメリットを解説しました。
無垢材とオーク材との違い、無垢材オークの正しいお手入れ方法も紹介したので、
無垢材を使った新築住宅の計画に役立ててみてください。
無垢材の魅力は、木の温もりを感じながら生活ができることです。
ぜひ、無垢材オークを使った住まいで暮らしてみてはいかがでしょうか。
木の花ホームは、栃木県で「ずっと、いい家」をコンセプトに、地域密着で注文住宅の建築を行っています。
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無垢材+匠の技でつくる注文住宅「無垢のめぐみ」