「ロの字」平屋の間取りプラン|「コの字」との比較についても解説
中庭を囲む「ロの字」平屋は、自然光がたっぷり差し込む明るい住まいです。
また、各部屋が中庭とつながっており、家族の一体感が深まるという特徴があります。
この記事では「ロの字」平屋のメリット、デメリットをご紹介します。
「コの字」間取りとの比較についても参考にしてください。
この記事のポイント
- 「ロの字」平屋のメリットやデメリットをご紹介します。
- 「コの字」間取りとの比較を解説します。
- 「ロの字」平屋づくりの注意点もご紹介します。
目次
「ロの字」平屋とは?
「ロの字」平屋とは、中庭を建物がぐるりと囲むレイアウトの住まいです。
リビングやダイニング、各個室から直接中庭にアクセスでき、どの部屋にいても開放感を感じて暮らせます。
また、外から見えにくく家族のプライバシーを守り、防犯性も高い家です。
ここでは、よく比べられる「コの字」間取りとの比較について解説します。
「コの字」との比較
「ロの字」平屋が中庭の全方面を囲うのに対し、「コの字」平屋は一面が開かれている間取りです。
「ロの字」平屋に比べて外からアクセスしやすく、家の中から中庭以外の外の景色も楽しめます。
一方、完全に外から視線をさえぎり、しっかりプライバシーを確保するためには、フェンスや植栽での目隠し対策が必要です。
「ロの字」平屋の3つのメリット
「ロの字」平屋には、室内環境面や庭の活用方法などいくつものメリットがあります。
ここでは「プライバシー」「開放感」「アウトドア」について参考にしてください。
メリット1:プライバシーが確保できる
「ロの字」平屋は、中庭を囲うよう建物を配置するため、外から見えにくく家族のプライバシーを守ることが可能です。
住宅の密集した地域では、家でくつろいでいる時に外から見られ不快に感じたこともあるのではないでしょうか。
「ロの字」平屋なら、外からの視線を気にすることなく中庭や部屋でプライベートな時間が過ごせます。
メリット2:開放感が得られる
中庭のない平屋は、窓の大きさや設置場所によっては、建物の中心部まで自然光が届かず暗くなりがちです。
「ロの字」平屋なら、中庭に接する窓から自然光が差し込み、室内が明るく開放的になります。
また、窓を開けるだけで家全体の空気が循環しやすく、風通しの良い気持ちの良い空間になるでしょう。
メリット3:アウトドアを楽しめる
「ロの字」平屋は、各部屋から中庭にアクセスしやすく、手軽にアウトドアを楽しめるのも魅力です。
少しテーブルを外に移動させるだけで、中庭のテラスで食事をしたり、気軽にバーベキューをすることもできます。
また、小さいお子さんがいる場合には、遊び場所に困ることもあるかもしれません。
「ロの字」平屋なら、親が家の中にいても目が届きやすく、子どもだけで庭で遊ばせておくことができます。
「ロの字」平屋の3つのデメリット
「ロの字」平屋には、注意しておくべきデメリットもあります。
ここでは「建築費用」「移動距離」「植物の成長」について参考にしてください。
デメリット1:建築費用がかかる
「ロの字」平屋は、建物が中庭を囲むレイアウトであるため、外壁や屋根の面積が大きくなります。
また、広い土地面積が必要ともなり、建築費用が高くなる点には注意が必要です。
そのほか、中庭に設置する花壇やウッドデッキ、水道栓や照明設備のコストも考えておかなければなりません。
デメリット2:移動距離が長くなる
「ロの字」平屋の室内は、中庭を中心とした回遊動線となります。
そのため廊下が長くなり、生活動線が伸びる点には留意しましょう。
毎日のお掃除の際にも移動距離が長くなるため、トイレやキッチン、お風呂などの水回りをまとめ家事効率を上げる工夫も必要です。
また、廊下スペースが広いため、居住空間が狭くなる点にも注意してください。
デメリット3:植物を育てにくい
中庭が建物で囲まれた「ロの字」平屋は、場所によっては十分な日照を確保できず、植物が育たないこともあります。
また、中庭の空気が停滞し、風通しが悪いと湿気がこもりやすくなるものです。
風通しが悪いと、植物の根や葉が蒸れカビや害虫が発生したり、樹木の葉がすぐ落ちてしまったりします。
中庭の日照や風通しについても十分に配慮し、半日陰や湿度の高い環境でも育つ植物を選ぶのが大切なポイントです。
日陰や湿気に強い植物としては、ツワブキやギボウシ、アジサイなどがおすすめです。
プランターや鉢植えなども活用し、移動させられるよう対策しておくと良いでしょう。
「ロの字」平屋づくりの4つの注意点
ロの字の平屋づくりをする際には、いくつかの点に注意しなければなりません。
ここでは「断熱性」「水はけ」「メンテナンス」「風水」についてご紹介します。
断熱性を高める
「ロの字」平屋は、中庭に接する窓面が多く、室内が外気の影響を受けやすいため、断熱性の高い家づくりが重要です。
ガラス面から夏には強い日差しが差し込み室内温度が急上昇し、冬には窓から冷気が入り込み結露が発生するからです。
窓には断熱性の高いペアガラスやトリプルガラスの採用をおすすめします。
また、樹脂サッシやアルミ樹脂複合サッシは、アルミサッシよりもより高い断熱効果を期待できます。
冷暖房効率も格段に高まり、光熱費を抑えて省エネな暮らしが実現するでしょう。
また、窓の周囲にはブラインドやシェードでの日よけ対策も検討してください。
水はけに注意する
快適な「ロの字」平屋にするには、中庭に集まる雨水を効率的に出す排水計画を立てなければなりません。
水はけが悪いと、湿気がこもり、カビが発生しやすい環境になるからです。
排水口の数や位置のほか、排水溝や雨樋の設置を検討し、水はけの良い環境をつくりましょう。
また、庭の地面に勾配をつけたり、地面やウッドデッキに水を通しやすい素材を使うなど工夫するのもおすすめです。
水はけが良い中庭なら、雨が上がった後もすぐに快適に利用できます。
メンテナンスを考える
「ロの字」平屋の中庭は、各部屋から常に見える場所であるため、日ごろのお掃除が欠かせません。
とくに、排水口や排水溝は落ち葉やゴミが詰まりやすいため、こまめにお手入れしてください。
また、住み始めてからも、家の外壁や屋根は定期的な塗装や修繕のメンテナンスが必要です。
「ロの字」は、外壁や屋根の面積が広いため、メンテナンスコストについても事前にシミュレーションしておくことが大切です。
風水の注意点を知る
家を建てる際には、風水を気にされる方もいるでしょう。
「ロの字」や「コの字」平屋は、家の中心が中庭となり、風水上は良くないと言う方もいます。
すべてのことを生みだす家の中心が外にあるため、家の中に良いことが生まれないという考え方です。
ただし、風水は身の回りの環境を整えるためのもので、様々な考え方があり、柔軟に取り入れるのがおすすめです。
方位や土地などの環境、観葉植物や鏡といったグッズなど、良いとされるものを取り入れていきましょう。
「ロの字」平屋で家族の充実した時間を過ごそう
今回のコラムでは「ロの字」平屋のメリットやデメリットをご紹介しました。
「ロの字」平屋は、外部を気にすることなくプライベートな時間を過ごせる住まいです。
窓の断熱性や中庭の排水設計には十分配慮して、快適な平屋づくりをしてください。
木の花ホームでは、長年の建築経験や豊富な技術をもとに、住みやすい家づくりをご提案しています。
栃木に根ざし、土地を活かした高品質な家づくりに取り組んでいます。
注文住宅のマイホームをお考えでしたら、大工が支える木の花ホームにぜひ一度お気軽にご相談ください。